長崎県美術館の稲葉友汰学芸員による「プレミアム・ギャラリートーク」を開催しました。稲葉学芸員初来館ということで、「生誕120周年記念 ダリ展―版画と立体でたどるシュルレアリスムー」の会場には、大勢のお客様が集まりました。久しぶりのギャラリートークだと言われていた稲葉学芸員でしたが、よく通る声で約1時間にわたり作品を次々と解説。
冒頭、「版画マニアでして、版画が大好きなんです!」と語り、ダリの版画の魅力や技法について説明してくださいました。4階のショーケースに版画のシート24枚が展示していることに関して、ダリの多色刷りにかける熱い思いについて触れ、木口木版やドライポイント、エングレーヴィングの違いについてもお話されました。
4階では、ダンテの『神曲』の挿画を制作したエピソードからわかるダリの人となりや、作品の特徴についての解説。3階の『15の版画集』では、作品に登場するサイ、象といった動物、やわらかい時計、ヴィーナスから飛びでる引き出しや科学に興味を抱いて制作した作品の意味について、わかりやすく説明されました。また、スペイン史からみる美術作品についても解説してくださいました。最後に、2階では、『哲学者の錬金術』の支持体が羊皮紙であるお話から日本の昔話を描いた作品の内容までお話いただきました。
熱心なお客様ばかりで、ご質問も飛びだし、「作品も解説もよかった」「また来るね〜」「どんなして集めたの?しまびってすごいね!」などお褒めの言葉をちょうだいしました。
スペイン美術のご専門ということで、豊富な知識とスペインでの実体験から溢れでてくる言葉から“ダリの気配”を感じるギャラリートークでした。ご来場いただいたお客様、稲葉学芸員、ありがとうございました。
今後のギャラリートークは、
11月30日(土)11:00〜、14:00〜大神学芸員、12月1日(日)11:00〜安田館長、12月7日(土)11:00〜、14:00〜山内学芸員、12月8日(日)11:00〜、14:00〜中野学芸員
です。
※12月1日(日)14:00〜は「オルゴール・コンサート」のためギャラリートークはございません。#しまび #佐世保市博物館島瀬美術センター #佐世保市 #ダリ展 #シュルレアリスム #生誕120周年記念ダリ展 #わからないだから惹かれる #誰だダリだ