本日7月9日(土)14時より、1階ロビーにおいて長崎OMURA室内合奏団(NOCE)のミュージアム・コンサートが行われました。現在、3階展示室で開催中の、「セレクション・コレクション120年前の佐世保展」の関連イベントとして企画されたもので、タイトルにちなみ今より120年前後に生まれた数々の名曲が演奏されました。
オープニングは田中穂積(たなかほづみ)作曲の「美しき天然」。田中穂積は1855(安政2)年に現在の山口県岩国市に生まれました。1867(慶応3)年岩国藩日新隊に入隊、1873(明治6)年志願して海兵隊に入隊、五等鼓手を命ぜられ、軍楽隊に配属。その後、さまざまな経緯を経て、1899(明治32)年佐世保鎮守府に第三代軍楽長として赴任しました。1902年(明治35年)には私立佐世保女学校へ音楽の教師として赴任。音楽教材として代表作「美しき天然」を作曲しました。これが佐世保市民に広く知られ、今に伝わることとなりました。
5人が奏でる音色がロビーに響きわたると、佐世保の海が一瞬にして目の前に現れてきたかのような感覚に包まれました。
演奏の合間には「セレクション・コレクション120年前の佐世保展」に関してもお話がありました。「佐世保村と呼ばれそれが明治35年に市に変わった」「埋め立てなどもあり、地形が今とはだいぶ異なっていた」など、今回の展示をきっかけに知ることとなったというお話が語られました。
映画スティングのテーマ「エンターテイナー」やドビュッシー「子供の領分」などの曲が続いた後は、楽器についての解説も。フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ファゴットについてそれぞれの特徴や歴史を演奏者ならではの視点と、時にユーモラスな話題も加え、来館者の関心を大いに集めていました。
「愛の挨拶」「亡き王女のためのパヴァーヌ」の後、最後に長崎OMURA室内合奏団(NOCE)の活動についてのお話がありました。これまでの大村市や長崎市での定期演奏会活動にとどまらず、今夏、佐世保市で初めての定期演奏会が行なわれるという嬉しいお知らせ! 会場はアルカスSASEBO。日にちは8月27日(土)となります。本日のコンサートで興味をお持ちになった方、みなさまお誘いあわせの上ぜひ足をお運びください!