本日5月18日は博物館の日です。1977年にモスクワで開催されたICOM(国際博物館会議)の第11回大会で、「国際博物館の日」を設ける決議が採択されました。第11回大会が5月18日から29日まで開催されたことから、5月18日を「国際博物館の日」としました。
全国のミュージアムでイベントが催されるなか、当館では、安田恭子館長が5階考古展示室で14時からギャラリートークを行ないました。館長は、まず、“石と石器の違い”を説明。人が道具として石器をつくりはじめたことからわかりやすく解説しました。次に、旧石器時代の氷河期、狩猟中心の生活を送っていた福井洞窟の話、黒曜石の使用により食生活が豊かになったことを伝えました。さらにはジオラマの前では、縄文時代、泉福寺洞窟(せんぷくじどうくつ)を拠点に、家族で協力社会を築いていた話、豆粒文土器(とうりゅうもんどき)から見える人々の芸術的表現力。そして、人骨について国立科学博物館に調査をしていただいた結果、驚くべき発見があったこと、また、弥生時代の宮の本遺跡の女性が装着していた貝輪が沖縄のイモガイであったことから広範囲で交易を行なっていた話もされました。
参加したみなさまは、熱心に耳を傾けていました。ギャラリートーク後、「沖縄の人とアイヌの人と顔が似ているのはなぜか」という質問もあり、日本人のルーツについても話の輪が広がりました。わたしたちの国、日本の歴史について関心を深めていただきありがとうございました。
当館では、佐世保市で出土した人骨や発掘品をはじめ、貴重な考古資料を多数、展示しています。ぜひ、この機会に当館にお越しいただき、また、現地に足を運んで実感していただければ幸いです。