下本山岩陰の地層は、混貝層、貝層、灰層などが互層になり、最下層には縄文時代前期の轟A式期の包含層がありまし。この最下層面で前期の埋葬が検出されています。
最上層では弥生時代の石棺1基が検出されました。表土などから後期の土器片が出土しており、伸展葬であることからも後期の範疇に入ると考えられます。石棺には頭位を違えて男女2体が合葬されていました。いずれも熟年であり、先に男性が埋葬されて、まだ骨格化しないうちに女性が追葬されています。弥生時代になると岩陰は生活地ではなく、墓地として利用されています。
現在、この埋葬人骨は国立科学博物館に貸し出し中です。