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しまび日記

【佐世保の歴史を知ろう!】9/23(土)、9/24(日)日本遺産展のギャラリートークを行いました!

9/23()14:0015:00、同日15:0016:00、そして、9/24()14:0015:00にギャラリートークをしました。どれも共通して日本遺産である凱旋記念館(現 佐世保市民文化ホール)の解説です。凱旋記念館は佐世保市平瀬町にある歴史的建造物であり、国の登録有形文化財に登録されています。佐世保港付近に点在する旧海軍にまつわる近代化遺産の一つです。

9/23()14:00には佐世保市教育委員会文化財課の石田成年学芸員が今年で建設100年を迎える凱旋記念館を中心に解説をしました。凱旋記念館が平成26(2014)年に大規模な改修工事を行うことになり、平成27(2015)年に完成しました。また、工事の様子を撮影した写真も展示されてあり来場者からはかつての凱旋記念館を懐かしむ声もありました。他にも凱旋記念館の周りに水交社(現 海上自衛隊佐世保史料館)、下士官集会所(現 佐世保総合医療センター駐車場)があったこと、服部雄吉中佐(明治33(1900)年義和団の乱に際して出征し、同年617日戦死)の銅像があったと旧海軍関係の施設の形跡についても話しました。

15:00には写真家の中倉壮志朗氏と佐世保市観光課の川内野篤学芸員の二人で解説をされました。川内野学芸員は中倉氏の写真を元に佐世保市各所にある近代化遺産の施設や広島県呉市の大和ミュージアムから特別にお借りした第二特務艦隊に関わる写真資料を解説しました。第二特務艦隊とは日英同盟に基づいて日本が第一次世界大戦に連合国側で参戦した際、マルタ島を中心とする地中海海域において連合国側の輸送船団護衛作戦に従事した日本海軍の遠洋派遣部隊のことです。この時「第二特務艦隊の護衛がなければ出港しない」という輸送船団の船長もいたほど当時のヨーロッパはドイツのUボートを警戒していました。第二特務艦隊の中には佐世保で建造された船が多く、護衛活動は高く評価され、イギリス国王から勲章を授与されるほどでした。この活躍を記念し、大正12(1923)年に凱旋記念館が建設されました。また、中倉氏と川内野学芸員のギャラリートークを見ていた来場者からは場を和ませるような笑いが起こる一面もありました。

そして、9/24(日)14:00に安田恭子館長がギャラリートークを行いました。安田館長は丹阿弥岩吉(たんあみいわきち)作《佐世保鎮守府開庁の図》を元に佐世保の鎮守府ができあがっていく過程を時系列で説明されました。安田館長は元々この日本画は宮内庁が有する写真でそれを元に丹阿弥が描いたと解説しました。また、安田館長は東郷平八郎の《興廃在此一戦》、書簡《東郷平八郎書簡 内田政彦宛》、軍服一式や武器等も合わせて紹介しました。来館者の中には外国から来て熱心に展示品をご覧になっている方もいました。

なお、9/30(土)14:00にもギャラリートークを予定しております。次は日本史が専門の当館の山内勇輝学芸員が詳しく解説します!どうぞ楽しみくださいませ!!