11/26(土)、佐藤純子&和田正之ギターデュオコンサート~イタリアとラテンを楽しむ~ が開催されました。
このコンサートは版画家・山本早苗氏による展覧会「日本・イタリア現代版画交流展」の関連企画です。日本、イタリア両国の版画家たちによる色とりどりの美しい版画作品のすぐ隣にステージが用意され、版画作品とギター演奏が両方楽しめる贅沢なひとときとなりました。演目のひとつに「Tico – Tico no Fuba」という曲があります。その曲名はトウモロコシの粉をついばむ雀という意味です。まだ、曲名が決まってなかった頃、この曲に合わせて楽し気に踊るカップルを見た作曲家がこう名付けたのがきっかけでこの面白い曲名になったそうです。この曲は終盤になるにつれて徐々にテンポアップします。見事なギターテクニックが披露され観客のみなさんは圧倒されていました。大きな拍手の中、コンサートは終了しました。
なお、展覧会の方は11月28日(月)17時までご覧いただけます。みなさまぜひお見逃しなく!





11月23日(水・祝)14時に「上野裕介 ミュージアム・コンサート ―ギターと朗読で紡ぐ祈りの旅―」と題しまして、ギタリスト上野裕介による演奏と上野涼子による朗読を行ないました。
洋梨を半分に切ったような形の楽器はリュートといい、元は砂漠地帯で誕生したウードという楽器がヨーロッパに伝わる過程で現在の形状に変化したものです。ウードがシルクロードを通り、日本に渡った時は琵琶へと変化をとげました。
お客様はギターの豊かなメロディーに乗せた、シルクロードの詩情あふれる朗読に熱心に耳を傾けていました。フランシスコ・タレガ作曲の「アラビア風奇想曲」このアラビア風の音階が特徴の美しいハーモニックは聴く人を幻想的な世界に誘います。平和への祈りをのせて奏でられた9曲の美しい音楽と朗読に、最高の午後のひとときとなりました。




本日は、西海市にある音浴博物館から長田雅英キュレーターをお招きし、
「レコードで旅するシルクロード」と題しましてレコード音楽鑑賞会を開催しました。
平山郁夫が愛したシルクロードをレコードで辿る鑑賞会です。
音浴博物館からお借りした真空管レコードプレーヤーが奏でる力強く温かい音色がしまびのロビーに響きわたり、
お集まりいただいたお客様を心地良い空間へと誘います。
みなさまおなじみの喜多郎のシルクロードのテーマではじまったこの鑑賞会で演奏されたのは全部で13曲。
平山郁夫のシルクロード作品が火付け役となり巻き起こった1970年代のシルクロードブームのヒットソング
久保田早紀の「異邦人」のレコードがかかると、聴いていたお客様からは「そうそう。これこれ!」といった反応もありました。
なかには普段なかなか聴くことできない中近東の音楽もあり、まるで、自分が実際にシルクロードを
歩いて旅したかのような大満足の鑑賞会となりました。






11月15日(火)11時に大神学芸員によるギャラリートークを行いました。平山郁夫の大叔父で彫金家の清水南山(1875-1948)との間にあったエピソード、平山郁夫氏が岩絵の具のアズライトを使って描くこと、シルクロードにあった文化財を救う文化赤十字活動についてなどをお話ししました。
清水南山は彫金家として広く知られています。東京美術学校(現:東京藝術大学)の彫金科で長く教鞭をとっていたこともあり、平山郁夫に東京美術学校への進学を勧めたお話などをしました。
また、平山郁夫が行った文化財を救う文化財赤十字の活動では、調査、文化財の修復などを行っており、昨年は中国でシルクロード展が開催され平山郁夫の功績は広く世界各地に認められている説明も行いました。
しまび学芸員によるギャラリートーク、次回の開催は19日(土)となっております。
入場券をお持ちの方はどなたでもご参加いただけますので、お誘いあわせのうえぜひ足をお運びください。



11月8日(火) 11時から、担当、中野による「しまび学芸員によるギャラリートーク」を行ないました。
会場である4階「道遥か」、3階「しまなみ海道」、2階「平成の洛中洛外、シルクロード」まで全般にわたり、参加者の方々とともに作品の解説、エピソードを交えお話しました。
平山郁夫の被爆体験、故郷しまなみの風景、代表作の数々、いずれもみなさん興味深く耳を傾けておられました。
大作である「天かける白い橋 瀬戸内しまなみ海道」(171.2×545.4㎝)の前では感嘆の声を上げる方もおられ、日本画の技法である彫り塗りの説明なども併せてお話させていただきました。
ギャラリートークは毎週火曜日と隔週の土日に開催しております。次回は13日(日)となります。みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

11月5日(土) 「しまび学芸員によるギャラリートーク」、ワークショップ「土から絵の具を作って絵を描こう!」を行いました。
まず、11時に館長の安田がギャラリートークを行いました。平山郁夫氏が15歳の時に広島陸軍兵器支廠で被爆した体験。大伯父で彫金家の清水南山(1875-1948)から美術の才能を見出され、東京美術学校(現・東京藝術大学)への進学を薦められたお話。被爆後の後遺症に苦しむ中《仏教伝来》(1959年制作)を出品したことで、画家としての転機が訪れたことなどさまざまな解説を行いました。
14時からは廣藤良樹先生によるワークショップ「土から絵の具を作って絵を描こう!」を開催しました。参加者は91歳から幼児まで幅広くお楽しみいただきました。「平山郁夫展」で日本画について学んだあと、絵の具作りをしました。まず、烏帽子岳などで採取した土をふるいにかけ、瓶に入れ、水と一緒にシェイク。上澄みを捨て泥に水と膠を混ぜてできた絵の具で素敵な作品が仕上がりました。水や膠の量で変化のある作品になることなども教えていただきました。参加者はみなさん積極的で、先生も楽しんでされていました。その後、できあがった絵の具を使い、個性あふれる絵が次々と出来上がりました。
「平山郁夫展」は12月25日(日)18時まで開催です。今後も関連イベントを開催しますのでお見逃しなく!













平山郁夫展―日本画で旅する道―が始まります!
本日15時には関係者を対象に開幕式を行いました。式では朝長則男佐世保市長、永安健次佐世保市議会副議長、公益財団法人平山郁夫美術館 平山助成館長がそれぞれ挨拶をして展覧会の成功を祈願されました。
開幕式にお越しいただきました皆さまには心よりお礼申し上げます。
平山郁夫展の期間中は多数の関連イベントを予定しております。開幕日である11月3日(木・祝)の11時と14時には平山郁夫の実弟であられる平山郁夫美術館 平山助成館長によるプレミアムギャラリートークを開催します。
皆さまのご来館を職員一同心よりお待ちしております。



本日、アメリカのジャズ歌手フランク・シナトラ[1915~1998]の魅力を語るトークイベントが開催されました。司会進行は野島光洋さん。野島さんはシナトラの経歴、フランク・シナトラ全盛期のお話、歌詞をすごく大切にしていた逸話などを熱く語られました。野島さんの落ち着いた語りを観に25名の来館者が集まりました。
また、野島さんの語りに合わせてピアノ演奏が響き、会場の雰囲気を優しく包み込みました。お話の内容に合った音色でした。
野島さんの語りが終わると盛大な拍手が野島さんに送られました。ご覧になられました皆様ありがとうございました。
なお、野島さん主催の展覧会「ノジーマの世界 レコードジャケット展 第1回フランク・シナトラ」は10月31日(月)16時までです。





しまび1階ロビーにて佐世保廃墟俱楽部の皆さまによるトークイベントが開催されました。同俱楽部はメンバー10名、多い時には月2回活動をし、結成して間もなく10年の節目の時期を迎えます。トークではみなさんの廃墟に関する様々なエピソードが飛び出してきましたが、私、広報担当が印象に残った事柄を次にご紹介します。
来場者の中には写真を趣味とされる方が多くいらっしゃいましたが、その中でも廃墟を撮影する方は少ない様です。そのためか、倶楽部メンバーが撮った廃墟写真は写真愛好家のみならず写真を趣味としない来場者からも注目されていました。
トーク中にメンバーが廃墟にハマった理由が語られましたが、やはりきっかけは様々。川棚町の片島魚雷発射試験場跡をはじめとする軍事遺構が有する独特の廃墟感に魅入られた人、廃墟の写真を見て現地に赴き写真を撮っていくうちにハマった人、建物やそれをとりまく自然の美しさ惹かれて廃墟写真を撮る活動にのめり込んでいった人…。メンバーごとで廃墟に対する愛着のカタチが個性的だったことが、トークを聞いていてとても面白かったです。
各メンバーの「撮影姿勢」と「廃墟の定義」にも各々で独自の考えをお持ちであったこともまた印象的でした。廃墟を撮る際には「直感で撮影する」か「粘り強く撮影する」か。廃墟が「人のいとなみがあった場所」、「役目を終えたもの」と定義するならば、廃車も廃墟として扱うべきか…といったかなり深いお話がありました。正直、私の理解を超えています…。
「佐世保廃墟俱楽部写真展2022」は1階フリースペース、中2階ギャラリーで8月31日(水)16時まで開催しております。その中には、熊本県八代市(旧・坂本村)にある坂本村立藤本小学校、中津道小学校で実際に使われていた机、椅子、実際の授業で使われていた人体模型や大型そろばんなどの教材が数々展示してあります。これらの展示品を観て実際の現地付近に足を運んでみるのも廃墟を知るきっかけになるかもしれませんね!
※掲載写真は今年度の博物館実習生が撮影しました。






